こんばんは。常に「お久し振りです」の挨拶と共に登場する水野アサトです。
少し時間と生活環境とに余裕が出来ました。 さて、今回はゲシュタルト崩壊の背景やらタイトル画面やらについてのお話です。 まずは背景から。 写真を加工して背景にする際に最も重要なのは、 「ゲームの雰囲気を損なわない」という事だと思います。 単純なところではキャラクター、踏み込んだところでは物語や音楽の持つ空気、 そういった諸々を考慮し、できる限りそれらとマッチするような加工が望ましいと考えられます。 ゲシュタルト崩壊においてはキャラクターが影絵ですので、 割と自由度が高かったかと思います。好き勝手にやらせていただきました。 加工にあたってのコンセプトを挙げるならば、 「実写のリアルさ、シャープさを残す」 「後はとにかく暗く、陰鬱に」 といったところでしょうか。 これが五目御飯時代の『想いノ破片』では 「とにかくキャラクターとの調和」 「出来る限り写真らしさを消して絵画っぽくする」 というものだったので、なんとも真逆ですね。 あ、それと、はっきりしたコンセプトがないと、背景全体に統一感がなくなる気がしています。 だから一応、自分の中ではいくつかの案を出してみて、 シナリオや音楽(ゲシュタルトの場合はあきら一人ですが)に相談したりしつつ、 コンセプトを決定してから一気に背景加工に移る、という作業工程を踏んでいます。 その方が効率もいいですし。 まあ背景というのは半分以上裏方的な仕事なので、 コンセプトが伝わるかどうかは実のところあまり重要ではありません。 ただ、結果として好意的なご感想を頂けるのは大変励みになりますね。 毎日予習復習していたらテストで良い点が取れた、それで褒めてもらえた、 というような、ちょっと自分に自信がつく種類の嬉しさです。 少し長くなってしまったかな? つまらない話ですみません。 タイトル画面と総合デザインについての話は後日に譲りたいと思います。 それでは、また。 #
by lulalalalu
| 2006-12-05 03:27
| ゲシュタルト崩壊
随分間が空いてしまいました。
こんばんは。後藤あきらです。 本日は前回予告した通り、ゲシュタルト崩壊の音楽と背景についてお話します。 とはいえ、背景は私の専門外ですので、可能ならアサトにお願いしたいのですが…。 しばらく暇ができるといっていたので、もしかしたら書いてくれるかも知れません。 それでは音楽の話から。 最初にゲシュタルト崩壊で使用された楽曲の全タイトルリストを掲載します。 --------------------------- 1 死に至る病 2 反復 3 断片 4 業 5 恐怖と戦慄 6 不安概念 7 不安概念 reprise 8 レギーネ・オルセン 9 野の百合、空の鳥 10 dendrite(作曲者、antihoney) *11 想いノ破片 第一楽章 *12 想いノ破片 第二楽章(作曲者、MM) *記号のついた楽曲は、ゲシュタルト崩壊の音楽モードから聞けない曲です。 詳細はゲシュタルト崩壊に附属の『初めにお読みください』を参考にして下さい。 また、10と12以外の楽曲は後藤あきら作曲になります。 --------------------------- さて、ゲシュタルト崩壊におけるBGMは、ホラーテイストの物が多数を占めます。 個人的にホラーめいた曲はこれまで一曲しか作った事がなく、 大変面白いチャレンジになるだろう、と、製作当初に考えていました。 さて、ホラーっぽい曲を作るにはどうしたらいいのか…。 自分にとって、怖いという事はどういう事なのかを考えなくてはなりませんでした。 歪んでいる事。整合性がない事。脈絡がない事。無機質。金属質。温度がない。 繰り返し。想定外。軋んでいるという事。ザラツキがあるという事。 イメージとしてはこんな所でしょうか。 また、一応ゲームBGMということで、 シナリオや世界観とも折り合いをつけなくてはなりません。 こちらの問題は、私自身がゲシュタルト崩壊のシナリオを書いているという事が上手く作用して、 思ったよりも簡単に解決する事が出来ました。 物語と音楽が一体となって一つの世界を表現する事。 親和性こそが最も肝要でした。 また、音的側面から見た世界観を構築するにあたり、 ゲシュタルト崩壊のバックボーンの一つであるキルケゴールの著作名から、 各BGMのタイトルを取ることを思いつき、 楽曲の製作の前にひとまず曲名を書き出してみることにしました。 「死に至る病」、「断片」、「業」、「反復」……。 幸運にも、上で挙げたイメージにそった物がそこに羅列されました。 さて、物語のプロットを作成しながら、最初に作ったのは「不安概念」でした。 これは私の中のゲシュタルト崩壊というゲームカラーを明確にしてくれた、 大変有意義な曲になったと思っています。 全編を覆うピッチの狂った、そして曇った音像が、先を示してくれていました。 次に製作した不安概念repriseが至極あっさりと完成したのも、 イメージが確固とした物になったからだと思います。 作曲スタイルとして、ゲームBGMによく使用されるmidiは殆ど使っていません。 時折、素材加工用に鳴らすことはありましたが…。 基本的にオーディオファイルを作成してはいじり、の繰り返しでした。 余談ですが、ゲシュタルトの携帯アプリ版のBGMは全曲midiになるとか…。 どのように再現されるのか、製作者としても興味津々です。 閑話休題。 全曲解説するのは非常に煩雑ですので、もう一曲だけお話します。 ゲシュタルトには「断片」という曲があります。 プレイしてくださった方には「メモ」を読もうとすると流れる曲、といえば通りがいいでしょうか。 この曲は、実はかなり遊びが入ってしまっています。 というのも、作曲時に「ひぐらしっぽい曲を入れたら面白いかも」と思いついてしまい、 何となくそれらしいものを作ったところ、できてしまった曲だからです。 お気づきの方もいらっしゃると思いますが、この曲は、 ひぐらしで「Tips」を読もうとしたときに流れる曲と雰囲気を同じくしていると思います。 こういう理由があったからです。すいませんでした。 「メモ」システム自体がひぐらしの「Tips」のアイディアから来てる物ですので、 もう目も当てられません。猛省する次第です。 さて、音楽と背景についてお話する、と言いながら、 すでに随分長くなってしまいました。 背景のお話については次回、ということにさせて頂こうと思います。 もしくは、アサトが書いてくれることを願って……。 それでは、また。 #
by lulalalalu
| 2006-12-02 23:47
| ゲシュタルト崩壊
こんにちは。後藤あきらです。
今回の日記は前回の続きとなりますので、 未読の方は先にそちらをお読みくださると幸いです。 ●ゲシュタルト崩壊の企画について 後編 さて、ゲーム製作の為の材料の目途がついてからのお話です。 実際にゲームを作るに当たり、何に注意すべきかは、 以前、五目御飯で製作した想いノ破片の経験から大体分かります。 それなら後は実際に作ってみるだけです。 *企画成立までのお話は11月8日のエントリでお話しましたので、割愛させて頂きます。 Lu/LaLaLa/Luのコンセプトとして、「自由に」があります。 そしてその「自由さ」には、「今までやった事の無い事への挑戦」もまた含まれていました。 五目御飯では学園恋愛物をやりましたので、今回はそれと被らない物を、と、 そう考えるのはいたって自然な成り行きだったように思います。 (また、その思考は現在Lu/LaLaLa/Luが製作している新作にも反映されています) 恋愛の「れ」の字も無く、 (正確には匂わせる部分はありましたが) 想いノ破片で顕著だったギャグ要素も無く、 (実は製作者からすると笑える部分も多々ありましたけど) せっかくオリジナルのゲームを作るのだから、オリジナリティを、と。 (ちょっとお遊びでひぐらしの要素を入れてしまいましたが) そういった目的を明確にしてやっていこうと思いました。 ん…。今、自分で突っ込んでいて気づきましたが。 なんだか当初のコンセプトはほとんど守られていないような。 すいません。本当に今気がつきました。 ともあれ、そんな志を胸に企画されたゲシュタルト崩壊でした。 製作期間は企画の立案をあわせて一ヶ月と大変短い物でしたが、 途中、多くの発見もあり、とても充実した時間を過ごす事が出来ました。 また、上ではあげませんでしたが、他にも少しだけコンセプトがありました。 (目標の方がしっくり来るかもしれません) それは、想いノ破片を製作して後悔していた部分の克服です。 想いノ破片の製作時、私達は全員ゲーム製作の初心者でした。 本当に、右も左も分かりませんでした。 特に私、後藤あきらにいたっては、製作を始めてから最初の1年間はPCも所有しておらず、 そのためもちろんPCの知識は皆無で、 音楽担当にも関わらず、mp3もwaveもmidiも知らないという、 今考えてみれば寒気がするような状況でした。 想いノ破片の製作期間は、当初予定されていた1年を大幅に過ぎ、 最終的には二年半という長大なものになってしまいました。 しかし、長さに反して、ゲーム製作について勉強する暇は全く無く、 何とか最低限の知識を身に付けて、それを工夫した所で製作は終了しました。 それが2004年の8月のことです。 想いノ破片を頒布してから約二年。 その間、PCに関する知識は随分増えました。 世の中には便利なソフトが数多く存在する事も知りました。 初心者レベルだった作業スキルも随分上がっていました。 後藤あきらと、水野アサトは、顔をあわせるたびに、 「今のスキルと経験、知識でもう一度ゲームを作れたら」と話すようになっていました。 前置きが長くなってしまいましたが。 ゲシュタルト崩壊を製作するにあたり、そのコンセプトの一つとして、 「想いノ破片でやれなかったことをやる」がありました。 それは私の場合、BGMや効果音の表現方法的な充実であったり、 水野アサトの場合、画像加工の精度向上であったりしました。 「ゲシュタルト崩壊はフリーゲームだけれども、プレイヤーの方に楽しんでもらえるように、 細かい所まで気を配って絶対に妥協しないようにしよう」 これは、作業中によく二人で話していたことの一つです。 ゲシュタルト崩壊が完成し、多くの感想を頂きました。 音楽と背景についてお褒め頂く事が多く、大変光栄に思っています。 おかげさまで、コンセプトの一つは達成されたと思っています。 たいへんありがとうございました。重ねてお礼申し上げます。 Lu/LaLaLa/Luも、今回のできにはまずまずの満足を感じています。 次回作ではもっともっと向上できれば、と考えています。 ------------------------------------ さて、随分長くなってしまいました。 現在製作中の新作についてはまだお話できる事がありません。 ですので、大変申し訳ないのですが、もう少しゲシュタルト崩壊のお話をさせて頂きます。 次回は何のお話をしましょうか…。 音楽と背景について触れましたので、そこら辺にしようかと思います。 あ、最後になりますけど、何かご質問等ありましたら、 ここのブログにコメント下さるか、 Lu/LaLaLa/Luのサイトにあるメールフォームからご連絡いただくか、 Lu/LaLaLa/Luサイト掲示板の「雑談」よりお気軽にお寄せください。 大変励みになりますし、純粋に皆さんのお声が聞けるのは嬉しいです。 内容は、別に作品や制作に関係ないことでも結構です。 こちらもノリノリでお答えいたします(笑) それでは、また。 #
by lulalalalu
| 2006-11-20 18:25
| ゲシュタルト崩壊
こんばんは。後藤あきらです。
今回も前回に引き続き、ゲシュタルト崩壊の製作に関する四方山話をさせて頂きます。 あ、その前に。 Peculiar Toneさん、サイト改装お疲れ様です。 すっきりとして大変綺麗なサイトになりましたね。 センスのある方は羨ましいです……。 さて、それでは話を戻してゲシュタルト崩壊の製作についてお話します。 ●ゲシュタルト崩壊の企画について 元々このサークルは、後藤あきらと水野アサトの両名が、 前身サークルである「五目御飯」での活動を元に、 「自由に、好き勝手にやってみようか」というコンセプトで始まっています。 両名とも多忙の為、しばらくは動けなかったのですが、 今年の五月半ばを過ぎた辺りから少々余裕ができました。 それまで生活に忙殺されていて、ゲーム製作の事は正直頭になかったのですが、 それがふと落ち着いた時に、 「五目御飯でできなかった事はなんだろうか」、 「あの活動を通しての後悔はなんだったろうか」と、 お互いに話し合う機会を得る事が出来ました。 もう一度作ってみようか、という意見が出るのは自然の成り行きだったように思います。 さて、実際にゲームを作るとなると、色々な問題がでてきました。 まず、プログラマーの不在。(五目御飯では専門のスタッフがいました) 次に絵師の不在。(これも上記と同じです) シナリオは、後藤あきらも水野アサトも書けます。 音楽は後藤あきらが作る事が出来ます。 背景などの画像加工は水野アサトが出来ます。 足りない物は上記二点。では、どうしようか。 ネットをグルグルまわっていた所、フリー素材という物が存在している事を知りました。 (五目御飯時代は、不勉強な事にそこの辺りの情報には大変疎かったのです) 立ち絵も、背景も無料で使用できる物が、ある。 もしかしたらこれで何かを作れるかもしれない、と思いました。 次にプログラムですが、以前からNスクが気になっていました。 HTMLのようにスクリプトを組んでいくだけでノベルゲームが作れる、という、 俄かには信じがたい情報が本当なのか、実際に触ってみることに。 書籍を買い、講座サイトを端から何度も読み返し、数日。 素人の俺でも、それなりの物なら動かす事ができると分かりました。 ともかく、材料は揃いました。 -------------------------------------- さて、長くなってしまいましたね。 続きはまた次にお話させていただこうと思います。 それでは、また。 #
by lulalalalu
| 2006-11-14 22:51
| ゲシュタルト崩壊
こんばんは、後藤あきらです。
新作の製作が、皆さんにお見せできるほどに進む為にはもう少し時間が必要ですので、 今日は先に私達が公開した『ゲシュタルト崩壊』についての四方山話をしようかと思います。 *今日の内容は、ゲシュタルト崩壊を既にプレイされている方を対象としています。 ●ゲシュタルト崩壊の登場人物について ゲシュタルト崩壊にはちょっと飛んでしまったキャラクターが多数出てきます。 多数と言うか、ほぼ全員かもしれませんが。 まずはこのキャラクター達の造形についてお話しようと思います。 実は、ゲシュタルト崩壊の登場キャラクター達には、全員モデルがいます。 驚かれるかもしれませんが、本当です。 あのイカレた女にも、大人びた少年にも、そしてもちろん主人公にだってモデルはいます。 とはいえ、既存の小説やゲームから引っ張ってきた訳ではありません。 全員がリアル、つまりシナリオを担当した後藤あきらが今まで出会ってきた、 実在の人物をデフォルメしたものをキャラクターに昇華した物がアレです。 昔より現実は小説よりも奇なりと言います。 私達が普段生活しているこの空間。気にも留めない日常生活の一部を、 あえて取り出し、極端化させ、文章に起こすと、そこには不思議な世界が広がっています。 私は以前からその事が不思議でなりませんでした。 ゲシュタルト崩壊の製作時、私が試してみたかった物の一つが、 『リアルは、非現実的なゲームになりえるか』でした。 その試みが成功したかどうかはプレイヤーの方の判断にお任せしたいと思います。 ●ゲシュタルト崩壊というテーマについて ゲシュタルト崩壊、というタイトル、そしてテーマについて。 私がこの内容を選んだ理由を簡単に説明しようと思います。 まず、どうしてこのタイトルに着目したか、ですが。 実は『ゲシュタルト崩壊』というのは、大学の友人の卒論テーマでした。 ある日、友人の所属する研究室へふらりと遊びに行ってみると、 当時、題目登録を間近に控えていた彼が懸命に何かをまとめていました。 覗き込むと、そこには『ゲシュタルト崩壊』の文字が。 不勉強にしてその名前を知らなかった私に、友人は詳しく教えてくれました。 第一印象は「名前が格好良いなあ」で、 その次の瞬間に「応用すれば面白い話が書けないか?」と思いつき、 私はその友人に、ゲシュタルト崩壊についての参考文献を幾つか紹介してもらい、 その足で図書館へと向かいました。 これは、ゲシュタルト崩壊を作ろうという企画が立ち上がる二週間前の話です。 Lu/LaLaLa/Luでの相方である水野アサトと「何か作ろうか」と話していて、ふと思い出し、 提案してみた所、通りました。 出会いというのはどこに転がっているのか分かりませんね。 ちなみにゲシュタルト崩壊を教えてくれた友人は、 『GenGen』という名前でスペシャルサンクスに入れさせて貰いました。 さて、もっと色々書こうかと思っていましたが、すでに随分長くなりました。 また次の機会に続きとさせて頂きます。 --------------------------------- 蛇足ですが。 ゲシュタルト崩壊の携帯アプリ版の製作について、具体的にスタートした模様です。 私達も本当に楽しみに完成を待っています。 携帯でどのように表現されるのか、興味津々です。 対応機種ですが、DocomoのFOMAになる模様です。 幸い、友人が所有していますので、完成の暁には見させてもらおうと思っています。 楽しみですね。 それでは、また。 #
by lulalalalu
| 2006-11-08 17:08
| ゲシュタルト崩壊
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